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創業融資を受けるためのコツ

編集情報
この記事は、2012年9月に執筆した記事を元に2019年12月に再編集しています。

お客様より日本政策金融公庫や銀行(信用保証協会)から、創業融資を受けたいという相談をいただくことが多いので、注意点を書いておきます。

目次

創業融資のメリット

創業融資というのは、これから創業するという人、又は創業間もない人に対して安い金利でお金を貸してくれるという制度で、創業する人にとってはとても助かる制度です。
条件が揃えば、無担保、無保証で貸してもらえる場合もあります。

法人設立後や個人事業開業後、決算が済んでいる場合は、基本的には決算書を審査資料として提出するため、「利益を出せているか」という視点で審査されるのですが、創業前に審査を受ける場合は、あくまで事業計画に融資をしてもらう形になるため「この人に貸付ても回収できそうか」という視点での審査を受けることになります。

当然ながら誰にでも貸してくれると言うわけではありません。

重要な要素「自己資金」

審査項目の中で重要になるのが、「自己資金」をいくら用意できるかです。

融資を申し込むにしても、自己資金をある程度用意しておかなければ、説得力がありません。
これからビジネスを始めようという人が無一文で、全額を銀行から借りて始めようというのは虫が良すぎるということです。

この自己資金なのですが、単純に現金や通帳を見せるだけでは自己資金として見てもらえない場合が多々あります。

例えば、1ヶ月前に300万円を口座に一括で入金し、自己資金だと言っても、

「本当はどこかで借りてきたんじゃないですか?」

というように思われてしまいます。

では、どのような状態が望ましいかと言えば、例えば、毎月数万円ずつ何年間も積み続けたもの、給与が振り込まれ、下し、また振り込まれ…を繰り返しているうちに自然にたまったもの、数年も前から定期預金に入っていたもの、積立の保険を切り崩したもの…などであれば良いと思います。

将来、独立を考えている人は、この辺りも考えておいてください。
借りない場合は使わなければいいし、借りたくなった場合には強い味方になってくれるはずです。

あと、もう1点、注意しなければならないのが、公共料金の支払履歴です。

融資の面接時に、電気・ガス・水道などの公共料金の領収書などの提出を求められることが少なくありません。
これらの支払いが期日よりも遅れていると、「支払いの約束が守れない人」として、マイナスポイントになります。

ですから、公共料金の支払いは遅れないように、口座引落やクレジットカード払いにしておくと良いでしょう。

他にも注意点はたくさんありますが、この2つは今すぐできますので、ご興味がある方は、騙されたと思って実践してみてください。

審査項目をチェック

銀行側が事業計画を審査する場合、飲食店などのある程度イメージしやすい業種や、すでに同業他社との取引が多い業種については、銀行側が持っているデータを活用することもあると思います。

そんな中、銀行側の担当者があまり馴染みの無い業種の審査をする場合、市場規模や近年の動きなど、審査の参考にするために、業界の情報をまとめた資料を参考にすることがあります。

例えば、下記のような書籍です。

業界別審査辞典 一般社団法人金融財政事情研究所

日本政策金融公庫や銀行の担当者さんにも聞いてみたら事務所に置いてあるといっていました。

少し特殊で高価な書籍ですが、図書館等に足を運べば置いてある場合もあると思います。
実際に申し込みをした銀行担当者がこれらの本を見るにしても見ないにしても、自分がやろうとしている業種はこういう視点でみられているんだ、ということを確認できれば、事業計画はより良いものになっていくのではないかと思われます

その他の審査項目

・自己資金の額

・店舗・事務所等は契約済みか

・事業の実現性はあるか

・経験のある業務なのか

 

これらの確認は入ってくると思いますので、回答はある程度予測していった方が良いと思います。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • コメントを入力してください。

    こんにちは 金融機関在職者(行政書士試験合格者)です。

    融資の相談が多いということは、行政書士開業にあたり
    融資の経験知識がアドバンテージになりえますか?

  • >未熟者様

    レスが遅くなり、申し訳ないです。

    最近はずっと放置気味で…。

    現在、金融機関にお勤めとのことですが、その知識は行政書士として生かせると思いますよ。

    融資関係の相談は多いですが、うちとしては業務として扱っているのは、創業時のみお手伝いのみです。
    一度でも決算期を終えた法人は、どうしても決算書の内容で判断されてしまうことが多いので、正直、僕らが手を貸すのは難しいです。

    ただし、銀行から業務改善計画書の提出などを求められた場合に、そのお手伝いをしたことはあります。

    行政書士で、法人関係の仕事を取り扱う場合、多くの知識を求められます。
    というか、いろいろな事を知っておく必要があります。
    その中で、金融機関での勤務経験があるというのは強みになるのではないかと思います。

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