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富士山(御殿場ルート)に挑戦した登山初心者のはなし

富士山 初心者

登山初心者で万年運動不足、運動嫌いの自分が、富士山登山にチャレンジして大変な目にあったときのことを書いてみようと思う。

2年前の「山の日」。
富士山に登った話。

目次

突然の登山計画

登山の経験はまったくなかったのだけど、ある友人からお誘いがあった。

とある知合い経営者が企画した登山だった。
「なんとなく、みんなで富士山に登ってみよう!」みたいな軽いノリだった。
初心者も何人か含まれているという。

とてつもない不安を感じた自分は、企画者に企画を取りやめるように連絡を入れてみた。しかし、「富士山は初心者でも誰でも登れるので問題ない。」の一点張り。聞く耳をもたない。ちなみに、企画者は何度も大勢の初心者連れでの富士山登頂に成功しているらしい。

このお誘い自体は断ろうと思えば断れたのだけど、誘ってくれた友人と話し合って挑戦することに決めた。
運動が好きではない自分だけど、なにより、この友人と行きたい気持ちが優先した。

登山グッズ購入

しかしながら、登山に関してまったくの初心者なので、登山グッズのショップに行って、店員さんに「登山ははじめててで、ぶっつけで富士山登るんですが、何を買ったらいいですか?」と聞いてみた。店員さんは顔を引きつらせた。さらに、「まさか弾丸登山(宿泊せずに登ること)じゃないですよね?」と聞かれたので、「よくわからないけどそうだと思う」と伝えたところ、真顔で止めてくれた。優しい店員さんだ。

慣らし登山

「絶対に慣らし登山してください。」と、店員さんから警告とも思えるアドバイスをいただいたので、富士山に行く予定日の10日くらい前に、慣らし登山として県内の手頃そうな山に登ってみた。

解説サイトに書かれていた予定時間を大幅に遅れたが、なんとか登頂→下山することができた。
しかし、下山直後にぶっ倒れて、数日寝込んだ。

富士山に登る当時になっても筋肉痛は消えなかったが、登山用具を使う練習・体力の認知・必要物資の把握など、あらゆる面で本当にこの慣らし登山に行って正解だったと思う。

富士山「御殿場ルート」

それまで知らなかったのだけど、富士山には主に4つのルートがあるらしい。

自分たちが登ったのは、「御殿場ルート」
静岡県側の御殿場口というところから登る。
「斜度は緩やかだけど距離が長い」という特徴がある不人気ルートだそうだ。

御殿場ルートと同じ富士山でも人気といわれる「吉田ルート」と比べてみると、山小屋の数が比にならない。御殿場ルートは人気がないから山小屋も少ないのだそうだ。
山小屋もなく、不人気で人気がない分、ゆっくりできるから初心者向けだという企画者の理論だった。

歩行距離17.4km・標高差2260m。数字だけ見ているとピンとこないないけど、地図で、17.4kmがどれくらいの距離なのか見てみると、隣の市まで行けた。
登山をする人にとっては普通の距離感なのだろうか。

登山当日

富士山への登山が始まった。
集まったメンバーは7名。
ほとんどが初見のメンバーだった。
登山経験者は2名。あとは初心者。今思い出しても無茶な企画だと思う。

登山開始

早朝5時頃に登山口に到着して登りはじめた。
御殿場ルートは、地点の標高が低ところからスタートするので高山病になるリスクは低いそうだ。

ひたすら荒れ地のような景色が続く。延々と。
売店もない、トイレもない。
暑いし、地面も砂利でザクザクという音を立てて登る。
普通の地面よりも体力を消費するような気がするけど、膝への負担は少ないらしい。

同行した人の中には、軽装備で物資をほとんど持たずにきた人もいたので、物資を分け合いながら登った。

すぐに体力の限界に達する

体力の限界はすぐにきた。まさに先が思いやられる。
身体的に辛かったので、楽しいことを考えようと思ったけど、どうしても思い浮かばないので、逆に辛かったことを思い出して「あの時よりマシだ」と考えながら無理やり登る。

当初は、当日の早朝から登山して、その日の夜には下山する予定だったが、絶対に無理そうだった。

山小屋に到着

予定より大幅に遅れて、午後1時頃に足を引きずりながら7合目の山小屋に到着。
自分も友人も体力的に限界だった。
このあたりか下山ルートに戻れることから、ここから引き返す人も見られる。
山小屋に飛び込みで泊めてもらえないか相談したところ、前日の台風でキャンセルが出て、なんとか2人だけなら入れるとのことで、自分と友人は運良くこの山小屋に宿泊できた。

一緒にきた人たちは、「そのまま進む人」「引き返す人」「宿泊する人」の3グループに別れた。自分は「宿泊する人」。

山小屋で仮眠を取ってから深夜に出発して日の出を見る予定に切り替えた。
しかし、眠れない。元から寝付きが悪いほうだし、披露が激しく、そもそも昼間なので眠たくならなかった。

とはいえ、体だけでも休めたかったので、寝袋に入って横になる。結局、深夜の出発まで眠れなかった。眠れなくて辛かったけど、いろいろことを思い出せたのは、貴重な時間だったかもしれない。

深夜・山頂に向けて出発

深夜、荷物をまとめて出発した。

山小屋の先からは、ここまでの砂利の地面とは違って、岩場が多く、まさに登山という感じになってきた。
真っ暗で、道もよく見えない。
登山ショップの店員さんが見繕ってくれたヘッドランプを持っていてよかった。

うまく写真が取れなかったけど、息を呑むほど星がきれいだった。
真っ暗な夜空一面に星が輝いてて、あれが天の川というものだったのかもしれない。

登山道はどんどん険しくなる一方、登山者の密度は増えていく。
御殿場ルート以外の登山道から登ってきた人たちと合流するからだ。

山頂に到着~ご来光~

山小屋から4時間くらい登り続けて、なんとか日の出時間ぎりぎりに山頂に到着。

富士山のご来光は、心に焼き付くような橙色で例えようもないくらいきれいだった。
体力の限界と寒さで震えながら眺めた。

さて、ご来光も無事に見れたところで、ここから下山。
そう、登ってきたのと同じ距離を下山しなければならない。

下山

下山途中、泊めてもらった山小屋で食事をとった。
まさに快晴。
言葉の通り「雲の上の景色」。
この上ない展望だった。

7合目の分岐点から下山ルートに入る。
「大砂走り」という、砂利道を下っていくルート。
たしかに膝への負担は少ない。

このときには膝に強烈な痛みを感じていたので、砂利道でなかったらかなり辛かっただろうと思う。

無事に下山

正午ごろだったか、無事に登山口まで下山できた。
本当に辛い2日間だった。

この後、この友人とは手頃な山にいくつか登ったが、今思い出してもこの富士山登山は無謀だったと思う。冗談じゃなく、命の危険もあったと思う。この記事を読んでいる人で、はじめて富士山登山にチャレンジするという人がいたら、きちんと登山計画を立ててほしい。無謀な計画者に強引に誘われたとしても、計画修正や、断る勇気も大切だと思う。

実際に、遭難や死亡事故が多数あるそうだ。当たり前だと思う。自分たちも何かの間違いで大怪我や遭難していてもおかしくなかった。

自分たちは、天候がよかったことも山小屋が空いていたことも、運に恵まれたけど、逆に天候や想定外のトラブルに遭遇する可能性もある。慣らし登山も含めて十分な備えが必要だと思う。

富士山に登ったら人生観変わる?

富士山に登った話をすると、「人生観とか考えとか、何か変わりましたか?」と聞かれるが、とくになにも変わっていない。
ただ、「富士山に登ったことがある人」になった。あとは、話のネタが少しだけ増えた気がする。

なによりも、一番よかったことは、大切な友人と一緒に一生の思い出になる体験ができた。
これは何事にも代えようがない。
そう考えれば、登山してよかったんだと思う。
しかしながら運に感謝しかない。

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